本サイトで利用している「視聴熱」という指標について、ご紹介いたします。
- 視聴熱とは
- 視聴熱と視聴率の比較
- 視聴熱の意義
視聴熱とは
SNS上でいかに盛り上がっているかを計測・可視化する為の指標です。
SNS上のコメントを、ポジティブかネガティブかを判断し、ポジティブなコメントの件数を計測しています。
コメントが100件あり、うちポジティブな内容のコメントが60件だった場合、60ptとなります。
また、コメントが10,000件あったとしても、そのほぼ全てがネガティブなコメントだった場合、ptが低くなります。
コメントのポジティブな例
・文章中にポジティブなワードがある:良かった、面白かった、わくわくした。〇〇がかっこいい、可愛い など
コメントのネガティブな例
・文章中にネガティブなワードがある:面白くない、シナリオが悪い、見ていてツライ など
計測例1:名古屋市長の菌メダル
8月4日の一定時間における「名古屋市長」を含むコメントについて
SNS上で18,246件のコメントで、うち729件のポジティブコメントでしたので、729ptとなります。
計測例2 :オリンピック期間中の、新型コロナ感染者数とオリンピックの視聴熱
推移をみると、コロナの感染者数の増加に対し、視聴熱は開会式の7月23日をピークに基本右肩下がりであることがうかがえ、「感染者の増加に伴い、オリンピックの人気(視聴熱)は下がっている」と言えることが出来ます。
このように、時系列でみることも面白いかもしれません。
視聴熱の意義
視聴熱は「世間が今盛り上がっているかどうか」についてを測る指標として、非常に有効です。
今、コロナ禍という時代、学校にも会社にも行けず、同世代との交流はもっぱらtwitterやLINEなどのSNS上で行われています。
特に、SNSを利用することが当たり前になっている世代(10代~30代)にとっては、なおさらSNSの利用が加速しています。
・SNS利用のデータ
その為、この視聴熱という指標は、まさに今、その世代が何で盛り上がっているかを測定する為に、非常に有効な測定指標だと言えます。
視聴熱と視聴率の比較
他のテレビに関係する指標として、視聴率があります。
視聴率とは:
https://www.videor.co.jp/service/media-data/tvrating.html
テレビの番組やCMがどのくらい見られているのかを示すデータです。全国27地区で調査しています。テレビの番組やCMがどのくらいの世帯や人に見られたかを示すデータで、テレビの媒体力や広告効果を測るひとつの指標として利用されています。
この指標は、実際にピープルメーターという計測装置を配置し、計測世帯において「どの年代の人が」「何を見ているか」を計測しているそうで、長年テレビという業界のなかで確かな効果測定の指標として利用されてきました。
ただ、近年その視聴率が現実に即していない可能性が出てきています。
テレビは“巣ごもり”時代に対応できていない 視聴データが示す生活とのズレ(ITmedia)
もはや、リアルタイム視聴率だけでドラマを評価する時代ではない。(Yahooニュース)
今は従来のオンタイムのテレビ視聴、後からの録画視聴という「テレビを使った視聴」だけはありません。
各テレビ局の配信サイト、Netflixやhuluに代表されるような配信サイト、携帯で見たり、タブレットで見たり。テレビの視聴でも、測定機械を通さないamazon fire TVや、PlayStationのTorneを利用した視聴などがあります。
テレビ/ドラマというコンテンツに対し視聴方法が多岐にわたっているにも関わらず、現在の測定方法はリアルなテレビ/録画のみを計測しています。
対して、視聴熱という指標は、バーチャルなネットでの声を計測する為、様々な視聴方法に対して計測することが可能と言えます。
もちろん、視聴熱も万能ではありません。計測できる対象に制限はあります。
視聴熱で計測できるもの
見ていない
見たけど、SNSにコメントしない
見たうえで、SNSにコメントしている
上記の通り、視聴熱は「発信している内容」からしか計測することが出来ませんが、対象となる人は、視聴率の調査対象と比べて膨大なのが、視聴熱の強みです。
どちらが良い、悪いというわけではなく、調査できる範囲に違いがあることを理解いただき、両指標を利用することが重要です。
この強みを活かし、今のトレンドについて計測/発信をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。